2022年04月17日

ウクライナのバックにいる米国の狙い。米国のエコノミスト マイケル・ハドソン氏のインタビューより。

米国のエコノミスト マイケル・ハドソン氏のインタビュー。今回のウクライナ紛争のバックにいる米国の意図について(所謂陰謀論とは全く違います。アメリカがこれまでずっとやってきたことの延長です)。
米国の狙いは穀物とエネルギーの価格高騰、一帯一路の弱体化だとか。

(以下引用)
「彼ら(アメリカ政府)がやっていることは意図的なものだとして見てください。彼らが愚かだと思わないでください。彼らは賢く邪悪ですが、バカではありません。」

「戦争はロシアに対してではありません。戦争はウクライナに対してではありません。戦争はヨーロッパとドイツに対するものです。制裁の目的は、ヨーロッパや他の同盟国がロシアと中国との貿易と投資を増やすのを防ぐことです。なぜなら米国は脱工業化しつつある今、世界の成長の中心は米国にはないと見たからです。1980年代以降の新自由主義的な政策に従うことは、結局、米国経済を空洞化させることになりました。富を作る力を失った米国が、いったいどうやって繁栄を維持できるのでしょうか?

国内で作れなければ、繁栄を維持する唯一の方法は海外から調達することです。そしてバイデン大統領と米国のネオコンはその試みを1年前に始めたのです。ノルドストリーム2(露と欧州を結ぶ2本目のガスパイプライン)を阻止すること、それができなかったのでロシアとのエネルギー貿易やその他の貿易をすべて阻止することにしたのです。そうすれば米国が独占できるからです。」
(引用以上)

ノルドストリーム2が運用し始めると、ロシアへEUから代金が払われ、その利益でEUへの投資や物品購入が行われ、双方がWIN-WINの関係になり経済発展が行われる筈だったのが、それではドル覇権が弱まり(ドルを介さずユーロやルーブルで支払いが行われるため)、ユーラシアの発展から米国が取り残されるのを阻止するためにロシアを挑発し軍事行動を起こさせ、それを契機にロシアに制裁をかけのルドストーム2の運用を阻止するのが米国の狙いだと。そのためににも又米国の軍需産業おのためにも、ウクライナにけしかけてこの紛争を米国は長引かせようとするでしょうね。

又、中露を中心とした新興国側と、もう一つ米国を中心にG7各国+オセアニア各国+台湾韓国でブロックを作り二つの経済圏が並行して存在する世界にするのが米国の当面の戦略のようです。日本は後者に属するようになり、ユーラシア経済圏からデカップリングさせられるようですけど大丈夫か?
ここで両者と等距離をとってるインドの取り合いとなり、インドで近い将来問題が起こってくる可能性もあるとハドソン氏が語っています。確かに世界最大の軍事力を持ち自らの価値観に疑いを持たない今の米国は何をしでかすか分からんからなー。

ということで、日本のテレビ新聞だけを見て「ウクライナ可哀想、ロシア憎し」というシンプルな構図で今回の紛争をご覧になってる多くの日本の皆様には理解しづらい内容かもしれません。上記が100パーセント正しいとは言いませんが、皆様におかれましては一歩引き俯瞰した視点を是非持っていただくよう切にお願いしたいです。

No. 1432 NATO・ロシアの代理戦争 | 耕助のブログ
https://kamogawakosuke.info/2022/04/16/no-1432%e3%80%80nato%e3%83%bb%e3%83%ad%e3%82%b7%e3%82%a2%e3%81%ae%e4%bb%a3%e7%90%86%e6%88%a6%e4%ba%89/
posted by ハギー at 18:55| Comment(0) | 時事ネタ
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。